介護福祉部会は9月20日(土)、長野医療生協の長野中央病院5階研修室(長野市)において介護福祉講演会を開催し、会員生協及び生協以外の介護事業所からサービス提供責任者やケアマネジャーなど70名が参加しました。
はじめに丸橋建一部会長(長野医療生協介護部長)が開会挨拶を行い、北海道医療大学特任教授 阿保順子氏(前長野県看護大学長)から「認知症の人々の暮らしとケアをどう成り立たせていくか」をテーマに講演をいただきました。
講師からは、認知症に関連する諸問題、高齢者の特徴、認知症をどう受け止めるか?などについて、具体的な事例を織り交ぜてお話いただきました。認知症をどう受け止めるか?認知症を知るために、様々な具体的な事例でどういう状況が生まれ、どういう意味があるか?認知症の人の視点でその行動の説明をしながら、理解を深めることが大切だと学びました。
<参加者アンケートから>
〇認知症の方の世界、どんな世界なのか?利用者さんと重ね合わせて、共に生きることとして考えさせられた。利用者さんの持っている世界を共有することが出来るかも?と感じた。
〇介護の鍵、「孤立させない」「居場所を確保する」「コミュニケーションは可能」が印象に残った。
〇認知症の方の見え方、考え方がわかりました。普段なかなか聞けないことが、胸に落ちていく気がしました。また、家族のあり方、接し方も改めて見直せました。
〇認知症の方の世界が非常に奥深く、広いものなのだということがわかり、まだまだたくさん学んでみたいと思った。認知症の方と接する際に、どう向き合うべきなのか、ヒントをいただいた。
〇認知症の方の行動の意味を考え、手を取り、見つめ、うなづくなど関わりを大切にしたいと思いました。
〇認知症の症状について、本当に思い浮かぶ行動が多々あり、なるほどと改めて再確認しました。入浴拒否の理由、洋服が自分を守っているものという考え方は目からウロコでした。
9月20日(金)11時00分より、長野医療生協長野中央病院5階研修室(長野市)にて、第3回介護福祉部会を開催し、長野医療、高齢者生協、全労済ウィック、コープながの、及び事務局の7人が出席しました。 続きを読む
9月17日(水)13時30分よりJA長野県ビル11階図書資料室(長野市)において、第5回長野県協同組合フェスティバル2014実行委員会が開催され、JA長野中央会、JA長野信連、JA全農長野、JA長野厚生連、JA共済連長野、長野県生協連、長野県森連、長野県労金、労協ながの、コープながの、生活クラブ生協長野、長野医療生協、東信医療生協、県高齢者生協、㈱アド・ユニティーより23名が出席しました。 続きを読む
9月9日(火)11時00分より長野県生協連事務所(コープながの本部内)(長野市)において、第6回常任理事会が開催され、会長・副会長・専務4名が出席しました。 続きを読む
いまも震災前の水準から遠く
「復興なんてまだまだ先」「売り上げが震災前の5割程度という企業もまだいっぱいあるよ」。宮城の水産加工業者の多くは、震災によるダメージからいまも十分に回復できていません。水産庁の調査(※)では、宮城県で生産能力が被災前の水準に戻った事業者は13%、売上げではたった8%しかありませんでした。
復興をはばむ主な要因は、販路喪失、風評被害、人手不足です。
震災で宮城の水産加工品の生産は一時ストップしました。代わりにスーパーの棚を埋めたのは他産地の商品で、生産が再開されてもそれは続きました。さらに放射能の風評問題が水産加工業を直撃しました。
「震災前より、販路が狭くなった」。塩蔵わかめなどを製造する(株)志田金は、関東以南のスーパーとの取引が震災後大幅に減少しました。いち早く工場を再開したにも関わらず風評で売れない状況が続き、その間に従来の取引先では他産地のわかめへの切り替えが定着してしまったためです。代表取締役の志田金治郎さんは「風評被害がなければ、宮城の水産加工業はもっと早く売り上げを回復できていたはず」と言います。
漬け魚などを製造する三波食品(株)の専務取締役・松本晴幸さんも「関東は売り上げが伸びているが、西日本は風評のせいで、そもそも店に置いてもらえない」と話します。
人手不足も深刻です。「募集をかけても人が集まらない。高卒者もパートも、みんな給与の高い建設土木などに行く。中国やベトナムなどの労働力に頼らざるを得ない」と松本さんは思うようにいかない現実を口にします。
施設の復旧は進んでも販路や風評、人手不足の問題が解決されなければ復興とは言えない。そんな思いが「復興はまだ先」の言葉には込められているのです。
※「水産加工業者における東日本大震災からの復興状況アンケート調査」(2014年4月16日、水産庁)
▲(写真1)志田金の塩蔵わかめ生産工程。
▲(写真2)2014年6月に新工場が完成した三波食品。