活動報告
2021年度監事交流会を開催!
12月11日(土)14時00分からオンライン企画として、長野県生協連2021年度監事交流会が開催されました。講師にはコープながの常勤監事の牛澤高志さんをお迎えして、事務局を含めて7名が参加しました。
交流会の前半は牛澤監事を講師に資料に沿って約75分の講演がありました。講演の中では1.監事の職務の基本、2.監事の監査、3.監事の義務と権限、4.役員(理事と監事)の法的責任、そして、事例として幹事が賠償責任を認定された事例の紹介について話されました。
- 監事の職務の基本では、機関の役割、監督や監査の定義、組織図に照らして基本の説明がありました。
- 監事の監査では、監事の受忍義務として、①「善管注意義務」を尽くして理事の職務の執行を監査する義務と、②監査報告書を作成して組合員に報告する義務について説明がありました。監事の権限と義務や独任制の説明や、監事の仕事の年間スケジュールとその説明があり、業務監査のポイント、会計監査のポイントなど詳しくお話いただきました。特に注意すべきこととして、監事は監査調書を必ず作成し、監事同士で共有することの重要性と10年間の保管義務があることなど、監事の責任の時効の期限とともに説明がありました。
- 監事の義務と権限では、監事の「善管注意義務」の説明、4つの法定義務、監事の主な権限の説明があり、権限を必要な時に行使することは、監事の善管注意義務です。必要な時に行使しなければ任務懈怠となりますと話されました。
- 役員(理事と監事)の法的責任では、生協法の規定としては「理事 決算関係書類の重要事項の虚偽記載 虚偽登記 虚偽の公告」、「監事 監査報告の重要事項の虚偽報告」などの説明がありました。また、過去に法的責任が問われた事例として1999年の釧路市民生協事件の紹介や2011年の弘南バス生協事件の事例などの説明があり、同時に「内部統制とガバナンス」の重要性についてもお話いただきました。
まとめとして、監事の日々の心がけについて①理事に対する独立、②適度な懐疑心、③現場をよく見ることで理事の職務の執行状況を監査する、④有事の心構えをしておく、⑤監事の守秘義務の説明をされました。
後半には質疑応答が行われ、監事の構成や幹事会の持ち方、記録(監査調書の作成と保管)の意味など具体的な内容について回答していただきました。
最後に、講師の牛澤高志監事より、監事の監査活動を監査してくれる人は誰もいない。だから監事は最高の組織の是正者であり、自らの役割を知ることが大切です。また他の組織の監事との交流も大切です、と話されました。