10月28日、29日に和歌山県の「秋津野ガルテン」を長野県生協連県外視察として訪問、貴重なお話と経験をさせていただきました。「秋津野ガルテン」の視察は7月の協同組合シンポジウムの講師として玉井社長をお呼びしたことがきっかけとなり企画し、県生協連理事4名とJA中央会地域農政部よりオブザーバー参加いただき、5名の参加となりました。
秋津野ガルテン到着後、玉井社長より「地域経営のための合意形成と組織作り」と題して講演をお聞きしました。玉井社長はこの中で「この地域は明治22年の大水害で壊滅的な被害を受け、住民が力を併せて何十年もかけて復興してきた。その経験がDNAとなって引き継がれている。昭和31年の近隣の村との合併でも、旧秋津村の村有財産を住民が設立した社団法人「上秋津愛郷会」が引き継ぎ、法人の収益は地域全体の公益の為だけに使う、として活動してきた経過をご説明いただきました。
その後「秋津野塾」が結成された経過や、農産物直売所をオープンさせ、住民アンケートなどを元に秋津野の10年後を見据えたマスタープランづくりなどのお話を伺いました。
地元の小学校の廃校活用策として地域のグリーンツーリズムの拠点として再整備する方針をたて地域住民からの出資で株式会社「秋津野」を設立し、自治体から旧校舎を買い取り、宿泊棟、農家レストラン「みかん畑」、ジュース工場、スイーツ工房「バレンシア畑」などを作り運営してきました。現在の秋津野ガルテンは宿泊者が年間2300名を超え農家レストランも人気が高く、直売所と秋津野ガルテンの利用者は年間12万人とのことでした。実際に2日目昼食を農家レストランでバイキング形式でいただいたのですが、11時開店前にはすでに行列で約40席のレストランは10分で満席、中庭のテラス席や宿泊棟広間も開放するなどの活況ぶりでした。2日目はこの他農産物直売所、ジュース工場の視察とみかん狩りなどを経験させていただきました。往復14時間の移動を伴う研修でしたが非常に有益な研修となりました。