長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

活動報告

ジェンダーの現状と課題を考える学習会を開催しました!

  • 2024/01/11

12月21日(木)10時30分より長野県生協連主催(長野県消団連とコープながの共催)のジェンダーの現状と課題を考える学習会を開催し220名にご参加いただきました。講師には社会学者・東京大学名誉教授・認定NPO法人うぇめんウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長の上野千鶴子氏を講師にお迎えし、「日本社会とジェンダー~ジェンダー平等を阻むものは何か?」のテーマでご講演をいただきました。

冒頭、司会の関専務より開会あいさつがあり、太田栄一会長理事の主催者挨拶の後に、上野千鶴子氏の講演とその後質疑応答が行われました。

講演の冒頭に、生協のジェンダー平等については課題があると感じていますが、一方組合員中心の組織としての強みもあり、期待をしていますと話されました。本日は社会全体の視点での問題点やその原因についてお話いただきました。男性と女性の生涯賃金の差額は2億円が現実。第1子出産離職率も下がり、女性育休取得率も80%だが、非正規女性には育休制度が実質ない状況で出産離職がまだまだ多い。女性の就業率は世界でもトップクラスだが、その多くが非正規労働者です。女性の就業率の上昇の背景は、男性の給料だけでは食べていけない現状があり、支える女性の非正規労働者給料は正規の50%~60%であることが問題。

時代背景として90年代就職氷河期から非正規労働者がグッと増えたが、その後の時代もずっと非正規労働者が増え続けている。新卒時から非正規で働く人が多くいる。この構造が問題。

20代男性の65%、女性の51%には配偶者も恋人もいないのが現状で、誰とも付き合ったこともないし、結婚願望もない。結婚はコストと捉え、家族を作るコストが負担になっている現状。また、30代の夫婦、3組に1組は離婚する時代。離婚の原因は30%がDV。今の女性は我慢しなくなったということです。離婚は全く珍しくない時代になったのです。女性がどうして、こういうひどい状況下におかれているのか?その理由として、昭和型の税制、社会補用制度が時代遅れだからだ、とR4年男女共同参画白書は指摘している。女性の人生モデルの三極化、①男性並みの総合職、②女性非正規職、③育児介護要員家庭の主婦となっている。

上記のシステムやルールで誰が得をするのか?それは男性社会。日本大企業の大部分が差別型企業である。終身雇用・年功序列給与体系・企業内組合の典型が日本型雇用となっている。生協組織も自治体組織も同様です。逆に、平等型企業は中小企業に多い。特徴としては、「女性を積極的に登用し」「男女にかかわりなく人材育成し」「女性にも創造性の高い仕事を与え」「セクハラ対応を周知し」「女性正社員比率が高く」「女性管理職比率が高く」「35歳賃金格差が小さい企業」ほど、売上高経常利益率が高い。

どんな社会を次の世代に手渡したいのか!被害者にも加害者にもならないために、女性が被害者でいつづけることが、次の誰かにとっての加害者を生み出すことになる。今の時代の我慢しない娘たち、自然な平等感覚を身に付けた娘たちを育ててきたことは母親世代の最大の功績と言えます。

講演の質疑応答では、残業問題や長時間労働問題、飲み会の弊害、根回し会議の弊害、娘の子育て支援に手を出す祖父母は要注意、定年も弊害、生協の現状には残念、しかし期待は大きいなど、多くの質問に端的に鋭くご回答をいただきました。充実した内容の濃い学習会となりました。