長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

消団連

お金の知識を身につける学習会①を開催しました! 「マネーの正解」~お金には正解があります~

長野県消費者団体連絡協議会は9月16日(木)に、お金の知識を身につける学習会「マネーの正解」~お金には正解があります~をオンライン企画として開催し、長野県内外から50名の参加がありました。講師に経済評論家の山崎元様をお迎えして、「学校では教えてくれないお金との付き合い方」と題してご講演いただきました。

私たちの身の回りには、十分に内容を理解せずに、保険会社や証券会社に勧められるままに保険や投資信託を購入し、ムダに支払っている手数料や損害は、いわゆる「オレオレ詐欺」の被害の何十倍にもなっているとも言われています。この分野でも消費者として必要な基礎知識を身につけて、自分自身の生活を守り広げていく事が求められています。

冒頭、【お金とは何か?】との問いかけがあり、自由を拡大する手段です、と話され、目的と手段を混同しないようにと話されました。【お金を扱う3つのポイント】では、損得を正確に計算し、他人の判断に頼らず、稼ぐ・貯める・増やす・取り崩すを自分の判断で進めるとのこと。人(営業の方)との会話でその場で判断すると、後悔することが多い為、絶対に覚えて欲しいマジックワードとして『よく考えて、必要があれば、私の方から連絡します』を紹介いただきました。

お金と付き合う上での、自分の人生設計の考え方のお話では、職業選択の3原則や自分の「人材価値」を育てるなどお話された後、【貯める】の中で、いったいいくら貯めたら良いのか?については【人生設計の基本公式】の解説をいただき、必要貯蓄率の計算方法の説明があり、簡単に言うとサラリーマンは収入の2割、フリーランスは収入の3割が目安とのことでした。【増やす】では、自分自身が働くのと同様に、お金にも働かせる。投資とは、経済活動への参加であるとして、庶民でも富裕層でも運用は必要で、無理のない範囲でなるべくお金を増やせばそれでいい!との考え方を話され、リスク資産としては「最大損1/3、平均年率5%」くらいと考えて、無リスク資産としては「個人向け国債変動金利型10年満期」と普通預金が適切とのお話でした。

【運用商品選択の考え方】では、●手数料の高いアクティブ・ファンドは全てダメ。●現実的にはインデックス・ファンドがいい。●年間手数料が0.5%以上のものは全て除外【0.5%ルール】!●手数料が不明なもの(例:保険商品)も全てダメ。特にダメな運用商品としては、毎月分配型や貯蓄性の生命保険、ラップ運用などを上げられました。

【3つの運用商品「だけ」でいい】として、①外国株式のインデックスファンド、②国内株のインデックスファンド、③個人向け国債変動金利型10年満期として、年間手数料の安い商品をしっかりと見極めることが重要とのことでした。またiDeCo、NISAも税制上有利なお金の置き場所として最大限に使うべきと話されました。特に、高齢前期の60歳~75歳は営業の人の一番のおいしいターゲットとなりますので、人に頼らず、自分で納得した運用商品を考え、お金を合理的に扱って、気持ちのいい人生を送りましょう!と締めくくられました。日頃なかなか気軽に聞けない資産運用の具体的なお話で、分かりやすく今後の人生設計に役立つ講演となりました。※尚、講師の方のご厚意で講演内容のユーチューブを1週間限定で公開しました。(限定公開アーカイブの視聴者は110名でした。)