長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

活動報告

BDHQ学習会を開催しました! ~「食べるをはかる」はすべてのはじまり~

  • 2021/10/26

BDHQ学習会動画視聴のQRコード(2022年7月まで限定公開)

2021年9月30日(木)13時00分からオンラインにて、BDHQ学習会『「食べるをはかる」はすべての始まり』を開催し、コープながの、長野医療生協、生活クラブ生協、住宅生協が参加し、講師と県生協連事務局長を含めて、25名が参加しました。県生協連の会員活動担当者交流会議にて話題となり、組合員の健康づくりの一つであるBDHQ(簡易型自記式食事歴法質問票)について、体験及び学習を行い、今後の各生協での活動に活かしていく事を目的に開催されました。

講師には東京大学にて佐々木敏教授の研究室でBDHQの開発に関わってこられた児林聡美先生をお願いして、約90分の講演をしていただきました。学習会では1.栄養学を取り巻く状況を知る、2.食事アセスメントを知る、3.食事改善に使えるツールを知る、の三つのステップで進められました。

元に栄養学を取り巻く現状として、「食塩」と「低糖質」と「食事指導」についてお話されました。そもそも日本では食塩摂取量の測定方法に甘さがあり、蓄尿検査での食塩摂取量では昔から13g/日とのデータがあり、基準値の大幅超過状況がずっと続いているため、非常に危険な状況であるとのことです。イギリスでの食パンの減塩政策で、心筋梗塞も脳卒中も減少している事例の紹介もありました。低糖質の評価も実施するその人の状況によりプラスに作用する面とマイナスに作用する面があり、一概に良いとは評価できない。そして、食事指導は一般論としての指導が多く、一人ひとりの生活に根差した指摘にならないため、自分にとってのあとどのくらい頑張れば良いかが分からない。

食事アセスメント方法の現状ではいろいろな食事調査法があるが、誤差と費用と労力から見ると食事歴訪調査票(BDHQ)が最も妥当な方法との説明があり、納得できる話だった。質問票法は記録法に比べると精度が劣るが、長期間の食習慣が分かり、対象者の負担も少なく低コストで大勢の人数を対象にできる点で優れています。

個々の参加者が事前の体験し実施した結果診断票を元に、解説と説明をお聞きしました。何人かのグループで実施する場合には、個々の参加者の結果を確認しながら、周囲の人との違いを感じてもらうと同時に、自分が「赤色」の項目が「青色」だった人に、その人の食事の工夫やこだわりを聞いて交流することで、自分自身の食事改善のヒントが得られる場合があると教えてもらいました。BDHQを知ること、この方法のメリットとデメリットを正しく理解し、多くの人と一緒に実施していくことで、自分自身の食生活の見直しにつながる取り組みを広げていきましょうとお話を締めくくられました。

質疑応答の時間には、カルシウム不足を気にしすぎるため、牛乳の飲みすぎと診断されてしまう時に対処方法や、長野県民は「塩分摂取は多いか多くないか?」などの質問も出され、交流を行いました。また県外生協の活動事例もご紹介いただき、今後県内の生協が取り組む時の参考になるお話を沢山お聞きすることができ、有意義な学習会となりました。

この学習会は講師の児林先生の許可をいただき、後日YouTube視聴をすることができますので、各参加者にもご案内することとしました。

テキスト ボックス:  【YouTube視聴用URLは以下よりどうぞ】https://youtu.be/DFF2JlYqrso  (右記のQRコードからご視聴いただけ