長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

活動報告

能登半島地震被災地視察。現地サロン活動プレ企画報告!

  • 2025/07/14

短冊に願い事を書く様子

長野県生協連では、2025年度の活動方針である「能登半島地震被災地の復旧の取り組みに貢献します」を具体化するため、年間計画に基づき9月から10月にかけて計3回の「被災地視察と被災地でのサロン活動」を予定しています。これまで4月と5月に2回にわたり能登の被災地を訪問し、現地の状況確認と関係者との綿密な打ち合わせを重ねてきました。

訪問先を珠洲市としたのは、同市が能登地震の震源地であり、震度6強の揺れと最大4.7メートルの津波により、市内全域で6000棟以上の家屋が倒壊し、死者102名を出す壊滅的な被害を受けたためです。また、能登半島の北端に位置する珠洲市は、他の地域に比べて支援が行き届きにくい状況にあり、震災前と比較してコープいしかわの宅配利用組合員数が約76%に留まっていることも、珠洲市を支援対象とした理由の一つです。

この度、具体的な実施の目途が立ちましたので、本企画の成功に向けた準備として、7月7日(月)から7月8日(火)にかけて「能登半島地震被災地視察と現地サロン活動のプレ企画」を実施いたしました。

今回のプレ企画では、以下の3つの目的を掲げて活動を行いました。

1. 「被災者との交流を通じて被災地とのつながりを構築すること」

2. 「被災者の方々に楽しみ、喜び、そして少しでも元気になっていただくこと」

3. 「交流を通して被災地での生活や状況を学び、長野県からできる被災地支援や復興支援を考える機会とすること」

初日の7月7日(月)は各会員生協の役職員と県連役職員の合計10名で、珠洲市へと出発しました。

初日の現地サロン活動内容は以下の5つとしました。(サロン活動会場:石川県珠洲市 宝立公民館)

1. 「そば打ち(切り)体験」                長野県庁生協 西原専務理事

2. 「長野県の郷土料理“おやき”づくり体験」      コープながの 牧野課長・平坂課長

3. 「健康チェック(血圧測定・体組成測定)」      長野医療生協 有賀副部長・新津理事

4. 「七夕飾りを一緒に作り、飾りましょう」      珠洲ささえ愛センター職員・県連職員

5. 「みんなで一緒に歌いましょう」          県生協連合会(県連) 土屋専務理事

現地スタッフとして「珠洲市ささえ愛センター」から2名の職員の方にもご協力いただけました。会場には27名の方にご来場いただき、それぞれの活動を通じて笑顔につなげることができました。

そば打ち体験
長野の郷土料理‟おやき”づくり体験
健康チェック
みんなで飾った七夕飾り

2日目の7月8日(火)は、早朝から被災地視察「松波地区、白丸地区(いずれも地震と津波)」を行いながら、次の目的地である鳳珠郡穴水町へと向かいました。「NPO法人レスキューストックヤード(通称:RSY)」が拠点を置く「穴水町陸上競技場」にて、同法人の浦野 愛常務理事による「令和6年能登半島地震 穴水町における支援活動」について講演をいただきました。冒頭、浦野理事よりRSYは「2019年の台風19号災害」における長野市豊野町で生活支援活動の経験が、今回の穴水町の支援活動にもつながっていると話されました。続いてR6能登半島地震災害関連死の要因の内訳や特徴、震災から1年半経つ穴水町の現状の説明を受けました。またRSYによる支援は発災後2日で現地入り(穴水町)し、支援の方策をゼロベースからどのようにくみ上げてきたのか、その詳細にわたっての貴重な過程の話がありました。それはRSYがこれまでの災害支援に関する独自のノウハウを活用し、行政や社協、民間の団体、延いては被災者自身とのつながりを持ちながら解決してきたことでした。今回実施された「被災地視察と被災地でのサロン活動プレ企画」での経験を活かし、9月以降に予定している本企画へと繋げていきます。