長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

活動報告

県外視察報告宮城県の生協を視察

  • 2024/01/11

10月23日、24日に被災地の今を学び、宮城県での生協の取り組みを学ぶことを目的に宮城県生協連の案内により視察しました。石巻市震災遺構大川小学校の視察をしました。みやぎ生協の佐藤ひで子理事にも震災当時の状況や地域の現状をお聞きし、大川小学校では大川伝承の会の三條すみゑさんから詳しく説明をききました。多くの犠牲を出した大川小学校で何が起きたのか?沿岸から3.7kmも離れて周囲に住宅が建ち並ぶ場所にまさか津波が来るとは考えもできず、日頃の避難訓練も不十分な小学校で悲劇が起きた。ご自身もお子様を亡くされた三條さんのお話には災害の重みと残された者の震災を伝える強い思いを感じました。

A&COOP松島店の視察ではみやぎ生協店舗事業連帯推進本部の高橋佳照本部長から新店誕生の経緯や開店してからの運営の工夫や努力をお聞きしました。近隣に合ったJAと生協のお店が競い合っていたが、JAの新店建て替えのタイミングでみやぎ生協から共同運営の店舗にしないかとの提案をして実現したが、運営を軌道に乗せるまでには様々な努力があったが、現在は地域の組合員の支持も高く、黒字での安定運営ができている点や第2号店としての角田店の運営のご苦労などもお聞きして学びました。

二日目にはみやぎ生協生活文化会館WITHにて、東日本大震災学習・資料室の見学をさせていただきました。津波災害の津波の高さの表示が入口にあり、まず最初にそのつなみの高さに驚きました。資料室には地震・津波・原発事故の災害がどのように発生して、その時のみやぎ生協の活動や対応がどのように行われたのか?が多くの写真と映像で学ぶことができました。県内の多くの避難所や仮設住宅では継続してサロン活動や訪問活動が行われており、県内4ブロックにそれぞれ組合員向けのボランティアセンターを運営して、多くの組合員の参加を得て被災者に寄り添ったサロン活動が継続されてきたことをお聞きしました。古今東北の取り組みも紹介されていました。

2階の会議室に移動して宮城県の生協活動を学びました。宮城県生協連の野崎和夫専務様からは宮城県の生協の歴史と生協の概況をお聞きしました。みやぎ生協機関運営課の中塩晴彦課長からはBCPの取り組みと行政との連携協定と地域社会づくりと題してお話をお聞きしました。震災の教訓を活かしてBCPを再整理して、組織に浸透させる為の訓練を毎年実施し、訓練そのものがBCPの中核を位置付けてきたことや、災害時に必要なインフラの自前化を進めてきたことを学びました。県内11自治体との包括連携協定では、協定の意味とメリットを明確にして、お互いの強みを生かした連携を進めてきたことや、具体的な活動事例をお聞きしました。災害協定は宮城県内27自治体・団体、福島県内5自治体と締結しており、災害時にスムーズに機能しなかった経験から2013年から災害時物資協定締結自治体との懇談会を継続して開催してきたこと、その懇談会の目的や意味を学びました。最後に(株)東北協同事業開発古今東北事業部取締役開発・営業部長の丹野潤一様より、古今東北商品の開発経過と取組報告についてお聞きしました。(株)東北協同事業開発とは2015年4月6日に設立したコープ東北とみやぎ生協の子会社であり、被害日本大震災の復興支援を主な目的として設立された会社です。

青葉城址を見学してから東北大学生協では冬木理事長から生協の概要をお聞きした後、食堂で昼食を取り、その後店舗視察を行いました。二日間を通して、宮城県生協連の鳥田様、野崎専務様、みやぎ生協の皆様には大変お世話になり、充実した視察となりました。