長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

活動報告

信州まるごと健康チャレンジ2022結果報告の学習会を開催!

  • 2023/07/26

3月9日(木)に信州まるごと健康チャレンジ2022実行委員会(長野県協同組合連絡会)主催で、「健康チャレンジ結果報告の学習会」を開催し、55名の参加がありました。講師の松本大学人間健康学部スポーツ健康学科の田邉愛子准教授には、「運動を継続することの大切さ~やっぱり今日から運動がしたくなる~、と信州まるごと健康チャレンジ2022の結果報告」と題して講演をしていただき、運動教室では田邉ゼミの学生のみなさんに「フレイル予防のための効果的な運動実践方法」をテーマに、動画による運動教室を実施していただきました。

講演では、5年間の信州まるごと健康チャレンジの結果報告の分析内容を詳しく解説していただきました。やはり、9つのコースの中では一番人気のコースは「運動習慣」で22%、次に「マイチャレンジ」が14%、第3位は「バランスの良い食事」が13%と例年同様な結果が出ています。このコロナ禍で増えてきたのが「だれかとおしゃべり」で、社会参加への意識の現れでもあると感じます。ほぼ50%近い人が2つ以上の複数コースにチャレンジしています。「取り組んだ効果」の分析では参加回数による差はあまり見られなかった。多くの人がほぼ毎日実施しており、習慣化している人も多いです。アウトカムの検討結果としては、身体的なフレイルや心理的・精神的フレイル・社会的フレイルの予防への効果など選択したコースでの分析も試みた。厳密にいうと今回のデータから明確に断定するには至らなかったが、概ねポジティブな効果があると言えそうであるとのことでした。一方、自由記入欄から読み取れることとしては、『目標にして、継続の努力、~できるようになりました、マスク、ラジオ体操』などの言葉が多く読み取れました。とても前向きでポジティブな言葉が聞かれています。ラジオ体操を日課にしている方も多く見受けられました。

運動による身体的な効果についてのお話では、①日常生活よりも高い負荷でのトレーニングでないと体力は向上しない、②トレーニングを止めると効果はなくなる、③トレーニング効果は実施した部位に現れる、と説明されました。1日の会話人数がサルコペニアのリスク要因に関係があること、子どもの学力は運動能力(有酸素能力)に相関していること、1日に運動で150kcal~400lcalの消費が望ましいなどのお話がありました。運動を習慣化することは簡単ではなく、例えば「ウォーキング」を習慣化するためには、「歩くこと」を目標にするのではなく、「靴をはくこと」を習慣にするだけで良いとか、太陽を浴びることが大事で、太陽を浴びないとエストロゲンの欠乏から過食になるリスクがあるなど、様々なデータからわかりやすくお話しいただきました。

後半のフレイル予防のための効果的な運動実践教室では、田邉ゼミの学生さんたちの元気ではつらつとした動画にいっぱい元気をもらうことができました。コグニサイズの意味はコグニッション(認知)とエクササイズ(運動)を組み合わせたもので、運動することによって体を健康に保ち、同時に脳の活動を活発にして、認知症の発症予防や遅延、改善させることを目的にしたものです。簡単なようでなかなか難しい、本当に頭を使いながら体を動かすセッションでした。続いて筋トレです。転倒予防を目的とした筋トレを楽しく行いました。それぞれの部位を鍛えながら日常の運動のいつ使う筋肉かを説明していただき、目的を意識しながら、みんなで画面越しに筋トレをすることができました。椅子に腰かけながらでも実施できる内容で、うっすらと汗ばむ内容に、みんなで体を動かした満足感を感じることができる楽しい時間となりました。

参加者の感想としては「健康チャレンジへの取り組みが、健康づくり(特に運動)の良い動機付けになっていることを知り、今後、その配布や呼びかけについて、より積極的に行っていこうと思いました。」、「日頃運動指導を行っている健康運動指導士です。 運動の継続・習慣に対するヒントがいただけました。」、「加齢による速筋の衰えを予防したいと思いました。そのため、運動習慣の継続が大事だと思いました。」、「「習慣化するまで66日」「3日坊主は当たり前」という先生の言葉に励まされつつ、それでもやっぱり毎日こつこつ運動しなきゃな~と思いました。」など、積極的な感想が多く、ともて充実した学習会となりました。