太田栄一会長理事
前原土武代表
下期研修会場の様子
長野県生協連は2026年1月16日(金)、ホテルメトロポリタン長野において、2025年度下期役職員研修会を開催しました。当日は、会員生協・虹の会会員・労福協・長野県協同募金会・市社協などからオンライン参加者23名を含め、計80名の方々に参加いただきました。開催にあたり、冒頭に県生協連の太田栄一会長理事より主催者挨拶を行い、その後、講演会と活動報告を実施しました。
第一部の講演会では、講師に災害NGO結 代表の前原土武氏(土武さん)をお招きし、「能登半島地震での災害NGO結の活動から支援活動を考える学習会」をテーマにご講演いただきました。14年にわたり全国の被災地を支援してきた土武さんに、能登の現状と私たちが今備えるべきことについて語っていただきました。
・支援のゴールは「被災者からの卒業」
災害支援は一時的な応急処置であり、大切なのは被災者が自らの足で歩み出すプロセスです。1年目は命を守り、2年目は暮らしを共に続けることをミッションとし、孤独死や関連死を防ぐためのコミュニティ再生に重点を置く必要があります。
・「便利」は「不便」?生きる力を取り戻す
現代の便利な暮らしは有事の際の脆さと隣り合わせであり、自立の精神を養うことが重要です。平時からキャンプや地域活動を通じて「不便を楽しむ体験」を重ねることが、最強の防災訓練になります。
・私たちの「日常」が地域のバネになる
「平時にできないことは、有事にもできない」という言葉の通り、日頃からの挨拶や相談できる関係性が地域の「受援力」を高めます。また、生協の強みである物流や地域ネットワークは、有事において大きな力となると強調されました。「能登の課題は自分たちの地域の未来そのものである」という土武さんの言葉を受け、今ある繋がりを大切にすることの重要性を再認識しました。
参加者からは、「日頃からの顔の見える関係づくりが地域のバネになると痛感した」「3年先を見据えて自立を促す支援スタイルにプロの判断力を感じた」「被災者の卒業という支援のあり方について深く学ぶことができた」といった感想が寄せられ、非常に貴重な学びの機会となりました。
第二部の活動報告では、長野県生協連の窪田明宏事務局次長より、「能登半島地震被災地視察と現地サロン活動」についての報告が行われました。長野県生協連は、石川県珠洲市においてNPO法人レスキューストックヤード(RSY)の協力のもと、支援の継続と参加団体間の連携強化を目的とした視察およびサロン活動を実施しました。
視察を通じて復興への道のりの険しさを改めて認識するとともに、サロン活動では「信州そば打ち体験」「健康チェック」「法律相談」「うた声広場」など、会員生協の強みを活かしたプログラムを展開し、被災された方々に寄り添う活動を行いました。
特に、「心の復興」に向けた息の長い支援の重要性について、インフラ復旧と並行して住民の孤独を防ぐ「心の居場所づくり」が急務となっています。これを受け、長野県生協連は2026年度も組織を挙げて支援を継続していく方針を表明しました。
参加者からは、「具体的な数字や事例を伴う報告により、孤立を防ぐことや「心のケア」が災害関連死を防ぐためにいかに重要であるかを再認識した」や「地域に寄り添う生協だからこそ、現地の方も心を開いてくれる。生協の組織力や日常のネットワーク、専門家(司法書士等)との連携が支援の強みになっていると感じた」等の感想が寄せられ、あらためて「災害支援のあり方」と「私たちの役割」について深く考える機会となりました。