長野県消費者団体連絡協議会は、2023年3月17日(金)9時30分から、長野県庁西庁舎3階301会議室にて、長野県くらし安全・消費生活課と長野県消団連の懇談会が開催されました。長野県からは笠原隆道課長を始め6名が、県消団連からは鵜飼照喜会長を始め6名が参加して開催されました。
◆懇談会の目的
第14回市町村消費者行政アンケートの結果と市町村消費者行政と消費者団体との懇談会を受けて、長野県くらし安全・消費生活課の考え方や、今後の市町村行政への支援やサポートについての意見交換を行い、長野県消費生活基本計画の推進を協働して進めることを目的として懇談会を開催した。
◆懇談内容
・14年間継続して実施している市町村消費者行政アンケートについては、長野県くらし安全・消費生活
課としても貴重なデータとして受け止めているとの発言が冒頭にありました。
・長野県からは、消費生活相談窓口の表示設置については、市町村担当課長会議でも周知しています。
・相談件数の減少については、架空請求やコロナ相談がピークの時よりも減少している点をその理由として説明された。消団連からは、そもそも相談する比率が少ないことや被害が拡大している点で危機感があるということをお伝えして、相談件数の2年連続の激減についての問題意識をお伝えしました。
・消団連の小日向副会長から「市町村から財政支援や人員配置への支援」の要望が多く出されているがその点についての対応について質問がありました。合わせて、関事務局長から2040年高齢者人口のピークの中、今後消費者被害のターゲットが拡大するなど、より困難な時代を想像される中で、キーワードは「連携」となると考える。他の分野や団体・企業との連携を広げる場が重要だと考える。との発言については、そもそも消費者行政の財政は地方交付税で措置されているというのが基本であるとの回答があり、他分野や団体・企業との連携については今後広げていきたいとの言葉も聞かれました。また消費者行政強化交付金メニューの活用も広げていきたい。次年度からスタートする第3期消費生活基本計画では、見守りの活動で連携を重視し、どこと連携するのかなどを広げていきたい。また表現も関係団体や県民に期待すること(行動をもとめること)をわかりやすく記載したものにしたいとの発言がありました。
・長野県からは、昨年は参加者の声をじっくり聴く時間がなかったが、今年は良かったと思う。参加者にとって自分事として、どう日常の暮らしや行動につなげられるかを考え、感じられる懇談会だった。市町村の参加が少なかった点は残念だったと思う。
・消団連からも、今回はワークが良かった。他の人の声が聞けて良い。参加人数の点では残念だったが、次につなげられる場になればと思う。また、鵜飼会長からは懇談会の柱を見直す時期かもしれないとの発言がありました。
・長野県からは、消費者被害防止推進協議会には68団体の参加がある。そういう仕組みがあるので、何らかの関連をつけて、協力できるかもしれないと思う。
・消団連からは。次年度はもっと対象を広げて、「消費者被害防止・特殊詐欺被害防止」だけにこだわらず、「暮らしと消費生活にかかわる問題」=「地域共生社会づくり、重層的支援体制整備事業」などの視点も含めた、ひろい対象に声をかけて、一緒に考える場にすることで、消費者被害防止に関心をもって連携・協働のパートナー(共創の輪を広げる)懇談会を目指すことも選択肢の一つとの提案がありました。
・長野県からも、そういう考えに賛同するとの発言がありました。
・くらし安全・消費生活課より説明があった。総合的に消費者施策を推進するための計画で、「消費者の権利確立や権利擁護」「消費者の自立」「消費行動を通じた持続可能な社会の実現」を目指す。
・令和5年~令和9年までの5か年計画。
・3つの基本方針と新規で取り組む施策について説明がありました。
・消費生活センターについては、県と市町村の役割分担を見直す。デジタル化やSNSの活用を進めます。
・エシカル消費については、事業者との協働で、今後は消費者の実践の場の拡大を目指します。
・消費者教育アドバイザーの新規配置の説明では、学校とのコーディネートやサポーターに対しても啓発や教育の実践の提案などを推進する役割との発言がありました。
・「共創」をキーワードにして実践していく。消団連の関係団体とは広報の協力・啓発の協力に期待していますとお話されました。