7月16日(火)に2024年度長野県生協連主催の職員交流集会が「生協とSDGs」をテーマに開催されました。当日は3会員生協から6名が参加し、事務局を含めて12名で行われました。
太田会長理事の開会挨拶に続き、日本生協連サスティナビリティ推進グループの新良貴康夫氏、百瀬綾乃氏、金子直之氏を講師に「できることからはじめよう、私たちのSDGs」のテーマでご講演をいただきました。講演の中では、私たちが何もせずにこのままの生活を続けていくと、地球温暖化が進むこと、その結果、夏には熱中症による死者が現在の10倍になる、海辺の砂浜が9割消える、農作物の品質低下や水産物の漁獲量減少などのリスクがあり、SDGsはそうならないための世界中の国が決めた目標です。生協は、「コープSDGs行動宣言」をまとめ、事業での環境負荷を最大限に小さくしていくことが求められている。「環境・サスティナビリティ政策」で掲げる、10の行動指針、5つの目標を掲げて取り組みを実践しています。具体的な内容としては、エシカル消費に体操した商品の拡大、生協事業のサプライチェーン全体と組合員の生活における温室効果ガス排出削減の取り組みなど詳しい事例を紹介いただきました。最後には私たち一人一人ができることとして、食品ロス削減、ごみの減量や分別などの説明と、意識した選択、考えての使用、目的意識のある応援などの説明があり、現実を変えていくには私たち一人ひとりの行動が重要であることをお話しいただきました。
前半の講演の後、ティータイムを挟み、後半は「THE SDGsアクションカードゲームX(クロス)」を体験し、グループワークを行いました。SDGs17のゴールはその問題を解決する対策を実行すると他の問題が新たに発生するというトレードオフの関係にあることが多い。解決策同士のトレードオフを解決するにはイノベーションを起こしていく必要がある。このカードゲームではグループで知恵を出し合って、このイノベーションを体験するゲームです。例えば、「共働きを促進した結果、子どもを産みたくても産めない人が増え始めた」という課題について、「学校、シェアサービス、ゲーム」を資源として活用して解決策を考える事例など、様々な社会課題(具体的な事例)についての解決方法を各グループで考え、結果をホワイトボードにまとめました。最後にそれぞれのグループの発表があり、与えられた資源を有効に活用してトレードオフの関係を解決するには、違う視点を持った仲間との意見交換が大切であることなどを学ぶ機会となりました。
参加者からは、「SDGsは達成が大変ですが、全員が自分事として捉え行動できれば達成できます。まずは自分から、家族、職場と意識していきたいです。」、「世界的な大きな課題について身近に感じさせていただけるような内容や説明がとてもわかりやすかったです。まずは自分自身ができることから実践し回りへ広めていきたいです。」など、後半のグループワークについては、「難しかったですが面白かったです。個人で考えた解決策も3人で話しているうちに楽しいアイディアに変わったり、考えを出し合うこと、話し合うことの重要さを感じました。」、「自身の業務の内でも、あるもので何とかしようとしたり、誰かと意見交換する中で良い考えが浮かんでくるのかなと思いました。」、「~、特にトレードオフの考え方は普段の業務でも使うことが多くあるので大切にしていきたいです。」、「限られたリソースを用いて、トレードオフを解決するためのイノベーションを生み出す考え方を体験するゲームということで、とても楽しかったというのが率直な感想です。」など、それぞれの参加者にとって自分の仕事を振り返りSDGsとの関連を考える良い機会になった交流集会でした。