5月26日(月)13時00分から、県生協連主催の講座「ワクワクする話し合いの場をつくる」ファシリテーション講座(基礎編)がJA長野県ビル12階D会議室(長野市)にて、ハイブリッド形式で開催されました。当日は、日本ファシリテーション協会フェローの鈴木まり子さんを講師にお迎えし、会場には31名、オンライン65名の方にご参加いただき、講師と運営スタッフを含め総勢103名での開催となりました。ご参加いただいた皆様は、生協・社協・長寿・NPO・労協・福祉・労福協・シニア大学関係の方・住民自治協議会など様々な地域の活動に携わっていらっしゃる方々でした。
冒頭で講師のまり子さんより、本日の講座の目的は『ファシリテーションの基本を学び、さっそく自分の現場や活動でやってみようと思う』ことであると明確にされました。また、今回はハイブリット開催であるため、会場での進行とオンラインの運営の両方を参加者全員で見聞きし参加することで、多様な形態の会議運営を学ぶことも目的であるとの説明がありました。
講座では、「ファシリテーション」とは、話し合いの場を有意義に進めるためのスキルと心づかいであり、主役である「参加者」の話し合い、やる気、多様なつながりを促進するものであると説明がありました。さらに、ファシリテーションの効果としては、参加者の「当事者意識」が高まることが挙げられました。
これはリアルでもオンラインのどちらの場でも同様であり、話し合いの場の目的を明確にし、終了時にどのような状態を目指すかを事前にイメージし、ゴールを設定しておくことが重要であるとのことでした。
続くグループワークでは「普段参加している会議」と「その会議で気になっていること、改善したいこと」について意見交換が行われました。講師のまり子さんは、出された一つひとつの「改善したいこと」に対して、豊富な事例を交えながら具体的なアドバイスをされ、参加者の皆様からは納得と共感の声が多く聞かれました。質疑応答の時間には、「参加者の立場で会議をファシリテーションする方法」として、「目的や役割を質問すること」「周りに気を配ること」「最後に決まったことを確認すること」などが紹介されました。また「発言が長い、発言力が強い、話が脱線する」方への対応についての質問に対しては、「私たちは主観で生きていることを理解することが重要であり、『発言が長い、強い、脱線する』と感じることは自身の主観である」という指摘がありました。さらに、話し合いの場が険悪な雰囲気に見える場合でも、話し合いの目的に向かって意見を戦わせているものであれば、それは良い話し合いの場であり、むしろ最終的にはまとまっていくものだと講師のまり子さんがおっしゃった言葉が大変印象的でした。最後に、講座の要点として「「相手を信頼し尊重すること」「主観的視点ではないか自分に問いかけること」「対立構造を作らないこと」「介入の仕方」などが挙げられ、講義と実践、質問と回答がバランス良く組み合わされた双方向の講座は、参加者の皆様から好評で、大変有意義な時間となりました。