長野県生協連は以下の意見表明を行います
2016年12月8日
国連第一委員会における「核兵器禁止条約」制定交渉開始決議を受けて
長野県生活協同組合連合会
会長理事 上田 均
10月27日国連総会第一委員会(軍縮)において「核兵器禁止条約」の制定に向けた交渉会議を開始する議決が123か国の賛同で採択されました。
この決議は核兵器の非人道性を根拠とした核兵器の法的な禁止に向けた取り組みを加速させようとするもので、国連参加の123ヵ国が賛同しました。核兵器の非人道性や核兵器の廃絶は生協が長年被爆者団体と共に訴えてきたものであり、多くの国々が賛同し、国際的な交渉が始まることを心より歓迎し「核兵器無き世界」実現に向けて建設的な論議が行われることに強い期待を表明します。
一方で今回の採択では核兵器保有国など38カ国が反対を、16カ国が棄権しました。日本はこの間報道されているように「反対」票を投じました。「反対」の理由は「核保有国と非核保有国の溝を深める」とのことですが、核保有国が「核抑止論」に固執し続けている事こそが溝をつくっている最大の原因です。昨年5月のNPT再検討会議において核保有国の「核抑止論」が非核保有国との対立点となり、結果世界の核軍縮の指針ともなる最終文章を採択できないままで閉会しました。長野県生協連は今回の日本の対応に深く失望し、改めて唯一の被爆国として「核兵器廃絶」の国民の思いを受け止め、「核兵器無き世界」の実現に向けて国際社会をリードする立場で活動していく事を強く要望します。
生協は核兵器廃絶を広く国民、世界に訴える活動を続けてきました。被爆者の方々の「私のような経験をする人を決して生み出してはいけない」との思いは活動に関わった全ての生協組合員に共通の思いとなっています。
生協は引き続き平和な未来を追究し、核兵器廃絶に向けた生協組合員の思いを受け止め、被爆者の実相や被爆者の思いを広げ、核兵器廃絶にむけた取り組みを継続していきます。