新年あけましておめでとうございます。
年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
近年は地球温暖化の影響もあるのか、大型の台風の上陸や集中豪雨など甚大な被害を蒙る自然災害が増えてきています。昨年7月には九州北部で大きな被害をもたらす水害が発生しました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。生協はこうした災害に対し、物資供給や緊急募金など被災者支援に大きな役割を果たしました。しかし、被災地においては復旧・復興は道半ばという状況です。福島を中心にした東日本大震災の復興支援も含め、長野県生協連は全国の生協とともに、被災者に寄り添いながら継続した支援に取組んでまいります。また行政などと連携しながら万一の災害発生に備え、その役割が果たせるよう十分な準備を進めてまいります。
世界的なナショナリズムの台頭、中東や朝鮮半島などでの緊張の高まり、衆議院議員選挙結果を受けた「憲法改正」の動きがある一方で、核兵器禁止条約の国連での採択と核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)へのノーベル平和賞授与は、核兵器使用が人類にもたらす壊滅的な惨禍について注意を喚起し、真剣な軍縮協議を望む国際世論の高まりを示しています。これからもくらしと平和・民主主義をめぐる問題には注視をしていかねばなりません。
中長期的な人口減少・少子高齢化の進行による単身世帯の増加や、地域や所得の格差がもたらす問題が広がるなど、日本の社会構造が大きく変容する中で、消費税増税や国の社会保障費の支出抑制による消費者への負担増の不安は増すばかりです。ユネスコにおいて評価され、無形文化遺産に登録された「協同組合の思想と実践」即ち、コミュニティが直面する課題に対して市民が参加し、話し合い共通の利益を特定し解決策を見出し、課題を克服する仕組みとしての役割を協同組合が発揮することを求められています。
長野県生協連はこうした時代背景を踏まえ、地域のくらしを支える一員としての役割を自覚し、長野県内の各生協の活動を支援し、県生協連の3つの役割①会員活動の支援及び交流・連帯の促進②活動条件整備のための行政への働きかけ③社会的認知を向上させる渉外・広報の強化、に沿ってその役割を果たしてまいります。これからも県内の生活協同組合並びに県生協連に変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
結びに、この1年が皆様にとって実り多い年になりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
2018年 元旦
長野県生活協同組合連合会
会長理事 上田 均