生活・自然・まちづくり。感じた想いを綴ります。
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明けましておめでとうございます。
今日世界は経済危機からの出口を模索しつつも、戦争と核の脅威、地球温暖化、食料需給の不安定化、貧困、飢餓など引き続き大きな問題解決に迫られています。一方、国内においても円高、デフレの進行により雇用や所得への不安、消費抑制と低価格競争のもと地域経済、消費の冷え込みが一段と進み、食の安全、医療福祉の問題なども含めて組合員のくらしと生協経営は一層厳しい局面にあります。
こうした情勢のもとで、今こそ、わたくしたち生協は「思いやりと協同」の理念を掲げ「平和とくらしを守る」生協活動の原点に立ち返り、地域の様々な人々や団体との協同、連帯に、真正面から取り組んでいかなければなりません。
そのためにも生協として、なによりも組合員の主体的運営を貫き、組合員要求に基づく事業改革を最優先し、地域での連帯を強めながら協同の絆による「助け合いのある街創り」をめざす必要があると思います。
又、国連では、2012年を「国際協同組合年」とすることを決定しています。大きな時代の転換期にあたり国際的にも協同組合への期待が高まる中で協同組合の価値と社会的役割の発揮が極めて重要なものになってきています。
今こそ県生協連に集う会員生協の組合員・役職員の知恵と力を寄せ合い生協運動の輪をひろげるために共に邁進してまいりましょう。
今年も県生協連への変わらぬ御支援、御協力をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。
2011年1月1日
長野県生活協同組合連合会
会長理事 清水邦明
明けましておめでとうございます。
この間の世界的な金融バブルの崩壊は私たち国民の生活を直撃しています。企業業績の悪化は雇用と家計への不安を招き消費者の購買意欲を低下させ生協事業にも深刻な影響を与えています。急激に進行する少子高齢化や社会保障制度等の先行きをめぐる不安は将来のくらしにも重く影を落としています。
しかし、このような事態を招いた背景である利己的な利益最優先、優勝劣敗の過度の市場原理主義は、当然行き詰まり、一方で思いやりや助け合いの協同の理念に基づく事業や活動が再評価される機運も高まっています。
私たちが安心して暮らせる地域社会を実現していくために、みんなの力を寄せ合い、お互いに助け合うことで自分たちのくらしを良くしていくのだという、協同組合の存在意義が今ほど求められている時はないと思います。
県内の生協ではくらしの安全安心を求める取り組みが地域の様々な皆さんとの「協同」の取り組みをとおして広がっています。
2010年という節目の今年、県生協連にとっては第10次中計の最終年、仕上げの年であり新たな中計策定の重要な年でもあります。あらためて県連役職員、会員生協が共にそれぞれの立場から地域での交流と協同の輪を一層広げ、生き生きとした地域の再生にむけて、期待される役割を担えられるよう、本年も皆様と共に頑張っていきたいと思っています。
今年もよろしくお願いいたします。
会長理事 清水邦明
昨年度、私ども長野県生協連は、大きな節目の年である創立60周年を、皆様方の温かいご支援とご協力の中で迎えることができました。更に永年、県消団連と共に条例化に取り組んできた「長野県消費生活条例」は県を始めとして県議会の皆さまや関係諸団体のご理解とご支援により今年1月1日から施行されました。この条例制定は県民自身の要求に基づく安心な消費生活実現への画期的な取り組みとして社会的にも評価されました。
この歴史的な節目の一年を教訓に、県民が安全で安心して暮らせるよう、それぞれの分野、そして地域での協同互助の活動を皆さんと共に深めてまいりたいと理事会としても決意を新たしているところでございます。
さて、この間の、米国のサブプライムローンの焦げつきに始まる深刻な経済危機が日本をふくむ世界全体の「大不況」へと拡大しています。国内ではこの不況が国民の生活を直撃しています。この間の社会保障費の負担増や年収の減少等で家計への負担は増大するばかりです。更に雇用契約打ち切りで生存権を脅かされ、生命の重みを軽く扱われる事態には憤りを感じます。
今こそ、国民生活の安心安全を確保する社会システムの確立は緊急の課題となっています。このような情勢のもとで、組合員の命と暮らしを守り食の安全、消費者政策、環境、福祉、教育、子育て、平和の問題など多岐にわたって活動をすすめている、私たち生協の果たすべき役割は、一層大きくなっています。
県連傘下の生協活動は今年3月末で会員生協は20生協、組合員数は38万5000人、事業高は567億円に到達しようとしています。県生協連としては09年度、2年目をむかえる第10次中期計画の柱である、「会員生協への活動の支援、交流連帯の促進」「行政への働きかけと連携」「地域の社会的役割への貢献」の3つの柱を推進しつつ、とりわけ今年は、会員生協に一層役立つ県連活動を目指し、消費者行政について、暮らしの安全を確保するための、社会システム確立にむけた取り組みを強め、県民の生協活動への理解と共感を広げられるよう広報活動の充実に努めていきたいと考えています。
引続き、組合員の自主的活動を通して互助共助の力を基本に、地域の人たちと協力し合って生協に求められる社会的責務を全うしていきたいと思います。
今後とも皆さまの県生協連への変わらぬご支援ご協力をお願い申し上げます。(清水)
世界規模で進行する経済危機への対応が緊急課題となり、環境、資源、貧困、飢餓、平和等の問題が一層深刻になってきています。国内においても経済不況がさらに進む中での雇用や家計の不安、医療、福祉や教育、消費者被害、食への不安、食料自給率等の暮らしを取り巻く問題が切実です。また、地域はもとより、家族におけるセイフティーネットすら崩壊しつつあり、我々の予想を、はるかに超える厳しい状況です。
今、直面しているこの深刻な事態は、どれ一つとっても一個人一組織だけの取り組みで解決できるような状況にはありません。大変な時期ですが、逆に今は、私たち自身で助け合いのネットワークをつくる絶好のチャンスだと思います。
私は、このネットワークづくりの際に、より多くの人との「かかわりあい」を支える基本的な意識で一番大切なことは、一言で言えば、他人に対する「気配り」や「配慮」だと思います。一人ひとりを大切にするということです。人と人との「心の配りあい」が暖かなネットワークを育むことになると思います。より多くの人とのネットワークをつくるために、この間生協活動で培ってきた組合員同士の信頼の絆を更に広げる、この「優しさのコミュニケーション」が、大切ではないでしょうか。(清水)
明けまして おめでとうございます
昨年ほど私達の毎日のくらしの安全、安心を揺るがす出来事が多発した年はなかったと思います。生協としても自ら開発しているコープ商品での中毒事件をはじめ原料、産地の偽装等が相次ぎ食の安全に対する社会的な責任があらためて問われた一年でした。
今年も引き続き生協の今日直面している「信頼の危機」を最重要の課題として捉え、先ずは生協への信頼の再構築を急がなければならないと考えます。
一方で、地域や家族でのセイフティーネットがことごとく崩壊しつつある今日、まさに協同組合の「一人は万人のために 万人は一人のために」「一人の百歩より みんなの一歩」の理念こそが、安全安心な社会を創造する基本的な考え方だと思います。
この基本理念に基づく地域でのネットワークづくりが、生き生きとした豊かな暮らしづくりのベースになるのではないかと思います。
今日、私達のくらしをめぐる深刻な事態を克服するには、生協だけでの単独の取り組みではもはや解決できるような状況ではなくなってきています。
あらためてこの間生協が培ってきた人と人のつながり、信頼の絆をさらに広げ、牛歩の如くゆっくりと、しかし着実に地域に根ざした「豊かなくらしの創造」に努めたいと考えます。(清水)