生活・自然・まちづくり。感じた想いを綴ります。
明けましておめでとうございます。
かつてない規模の被害をもたらした東日本大震災、そして一夜明けての栄村を中心とした長野県北部地震の発生から10ヶ月が経とうとしています。
原子力発電所の事故による放射性物質の汚染、住民避難は今尚、続いています。
あらためまして、被害にあわれた方々、ご親族や関係者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
また、災害発生直後から県連会員生協の皆様が、全国の生協の仲間とともに被災地の支援活動に取り組み、現在も継続されておりますことに県連理事会として厚く御礼を申し上げます。
この超広域的な災害は高齢化や雇用の地域間格差、産業の空洞化、エネルギーと環境問題など、わが国が抱える様々な問題をも浮き彫りにしています。
現段階で、今回の災害に対して「評価や教訓」など、拙速になにかを語ることは本当に難しいと思います。更にその事を一層難しくしているのは、いまなお継続する地震、原発事故、風評問題など食の安全の問題も含めて被災された皆さんはもちろんのこと、私たちの「くらし」そのものが深刻な局面にあるからです。
このような中だからこそ、私たち生協は「思いやりと協同」の理念を高く掲げ「命とくらしを守る」生協活動の原点にたちかえり、地域のひとびととの協同、連帯に真正面から取り組まなければなりません。
更にはこれらの取り組みを通して生協が組合員の主体的運営を貫き組合員や地域住民の想いに応えることができているのかを常に問い直しつつ事業や組織のあり方を検証する必要があるとおもいます。
今年は国連総会が宣言した「国際協同組合年」の年です。宣言は今年を契機として協同組合の果たすべき社会的な役割についておおいに地域で支持と共感を広めること、又、持続可能な開発や貧困の根絶、都市と農村の様々な生計に貢献する事業体として協同組合の育成の促進などを政府に働きかけるなど、急速に変化する社会経済環境における協同組合の成長と持続可能性を高めるよう求めています。
これらを受けて長野県でも農協、生協、漁協、森連の四つ協同組合のほか十一団体で実行委員会を構成し活動が始まりました。
あらためて、県内での協同組合の価値と役割の発揮が極めて重要なものとなっています。
今年も県連、会員生協の組合員、役職員の知恵と力を寄せ合い、地域の人々と共に生協活動の輪を広げるため邁進してまいりましょう。
今後とも県生協連への変わらぬ御支援、御協力をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。
2012年1月1日
長野県生活協同組合連合会
会長理事 清水邦明