長野県内の生協のさまざまな活動・事業を紹介します。

活動報告

介護福祉部会主催「VR認知症体験研修会」を開催!

 11月17日(土)10時30分よりコープながのコープデリ安曇野センター(安曇野市)2階会議室にて、県生協連介護福祉部会主催の「バーチャルリアリティー(以下:VR)認知症体験研修会」が開催され、6つの会員生協と事務局から53名が参加しました。㈱シルバーウッドの協力をいただき、「認知症を学ぶ」のではなく、「認知症を体験する」ことを通して、認知症のある方への理解を深め、現場での仕事に活かすことを目的に開催しました。

 介護福祉部会の丸橋建一部会長(長野医療生協介護部長)の開会あいさつに続き、講師の㈱シルバーウッドの黒田麻衣子氏の進行で研修会が進められました。シルバーウッドの紹介やこのVR認知症体験会を始めたきっかけは、認知症の方を理解する手段として、一人称で自分自身が体験することと話され、このプログラムが企業や行政、厚生労働省の方々も体験されていて、日本の介護を変える可能性を秘めているプログラムですと紹介されました。

体験1話目は「視空間失認」、体験2話目は「見当識障害」、体験3話目は「レビー小体型認知症」の体験です。それぞれ数分間VRの機器とヘッドホンをして、仮想空間での体験をしました。それぞれのVRの映像の解説として、実際に認知症の方々の話を詳しくお聞きして、できる限り忠実に再現した映像であり、その症状のある認知症の方々にもこの映像を見ていただき、修正を重ねて作り上げた映像とのことでした。大変充実した研修会となりました。以下の参加者の感想をご紹介します。

参加者からの感想

・自分が体験することで、認知症の方の不安や怖い思いが分かり、今までの自分の対応や声がけが良くなかったことを知ることが出来ました。特別なことをするのではなく、相手の方の話を聞く、相手の人の気持ちを想像することから始めたいです。講師の方、銀木犀の関係の方の笑顔が自然で素敵でした。本当は楽しくてしあわせな仕事なんだと改めて気づいた。

・実際に体験して、ご本人の不安がわかりました。一段降りることがビルの屋上から降りるような感覚、どこにいるのかわからなくなってしまう不安、実際に見えてしまう大変さ、その時の声のかけ方、どのように接すればいいか、今後参考にしていきたいと思います。丹野さんの思い、生活の仕方、樋口さんの幻視と付き合っての生き方、銀木犀の取組み、本当に参考になりました。とてもよい研修を受けさせていただき、今後も頑張ろうという気持ちになりました。

・VRや実際の認知症の方の話を聞いて、今までよりも「認知症」というものの考え方、イメージが変わった。

・困っている方の隣にいてあげること、不安を取り除く工夫がどうできるのかとても勉強になり、これからの参考になりました。温かい気持ちで、今何が不安で何ができるのかその都度聞くことの大切さを学べた。

・今まで認知症について何度も学習してきましたが、今回のように体験できたことは初めてで、とても良かった。

・今まで考えていたことが全く変わった気がしました。上手に書けませんが、本当に良い体験になりました。VRの中にある世界は“本当にこんなものが見えているのか?”と感じるものばかりでしたが、実際に当事者の方が見た世界で作られているので、びっくりと怖さ、それに共感してあげなければという気持ちになりました。当事者の方の言葉を聞いて、今まで間違ったことばかり、不安にさせてしまうことばかりだったなぁと思いました。